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雲 黒斎さんの「あの世に聞いた、この世の仕組み」を読みました。
この本、読み方を平仮名で書くのも躊躇する著者のペンネームといい、守護霊との会話内容を元にしたという説明といい、読む前はかなりうさん臭い印象を持ちました。
でも、読み始めるとこれがめちゃくちゃ面白い。
文体も非常に読みやすく、想定していたのと全く違う良い本でした。
内容としては、心のあり方や考え方に関する、いわゆるスピリチュアル系の内容です。この手の内容は合う合わないや、好き嫌いがあると思いますが、悟りや煩悩といった宗教的な考え方にまで踏み込んで「この世の仕組み」が分かりやすく説明されています。
「引き寄せの法則」についても書かれています。ものごとをどう捉えるかについての内容なので、「神さまとのおしゃべり」に近い印象を持ちました。
喩えで理解するこの世の仕組み
この本の特徴は、理解しにくい内容をいろいろなものに喩えて説明しているところ。
この世は魂の訓練所
まず「この世」の役割について。
この本では以下のように説明されています。
あの世にはおまえの魂の大本(大きな自分)がある。これを「黒い粘土」だとしよう。この黒い粘土の目標は、自分の魂を漂白し「白い粘土」になること。
「この世」の「自分」は「大きな自分」の一部だという説明がされています。
この世は、短期集中で効率よく魂を磨く訓練所なんだよ。
物理的に限界がある「この世」で、少しずつ「漂白」するために切り出されたのが「自分」だという説明がされています。
この世学院
この本では、他の箇所でも「訓練所」と似たような「この世」の喩えとして「学校」を挙げています。
この学校では入学する際に「善とは何か」という問題を与えられるといいます。
出来事・境遇・出会い・その他もろもろ、おまえの目の前にあるものすべて。それが教科書・教材だ。
その教材を使って、自身の「仮説」を立証していくことが「この世」での学びなんだよ。
「仮説」というのは、「善とは何か」に対する自分の考え方。それが正しいか確かめることが、この世での「学び」だと説明があります。
「善」を「幸福」と置き換えると、お金をたくさん持っていることが「幸福」だという「仮説」で生きていることはそれが正しいことを確かめるためにお金を稼ごうとします。また、病気で嘆いている人は「幸福」は「健康状態」と比例するというのは仮説を持っているということです。
あなたが今持っている「仮説」はなんでしょう?それは正しそうですか?
この世ツアーズ
私たちは「大きな自分」から離れ、「この世」にツアーに来ているようなものだという説明もあります。
この例では自分たちの「体」は「この世」に来る時に借りた「レンタカー」に喩えられています。
人間は、あの世で描いた「ドライブプラン」に合わせてレンタルする車を決めるんだ。
いまは忘れてしまっているけどな、人間はみな、その旅行プランがあるからこそ、コンセプトに合わせた車(体)を借りてきているんだ。
(中略)
個性も特性も人それぞれ。どれが良くてどれが悪いとかいう話じゃない。
自分の個性や特性を気にしてばかりだと、ツアーで借りたレンタカーの性能を気にしているようなもの。
周りの景色を楽しまないと、何をしにツアーに来たのか分かりません。
「この世」で生きる上での考え方が変わる
この本では、この他にも「煩悩」を「お酒」に、私たちを「酔っ払い」に喩えた例を使って、宗教的な内容についても分かりやすく説明されています。
「あの世」とか守護霊とかには興味がないし、半信半疑な人にもとても理解しやすい説明でした。
この本、もの凄く面白かったです。続編もあるそうなので、読んでみようと思います。本の元となったブログも読むようになりましたが、こちらも面白いです。本を読む前にご覧になると良いと思います。