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「なぜ、中高一貫校で子供は伸びるのか」の著者である柳沢幸雄さんは、日本有数の進学校である開成中学校・高等学校(開成学園)の校長です。
この本では主に開成学園や今まで見てこられたその学生を例に挙げて、中高一貫校の特長や、望ましい勉強法、課外活動の重要性、そして親の役割や進路選択について書かれています。
なぜ中高一貫校が良いのか。この本で中高一貫校のメリットとして挙げられている、3つのポイントを紹介します。
中高一貫校の3つのメリット
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中高一貫校では最大で5歳離れた先輩が居ます。
親から自立していく中学・高校時代に、この「年の離れた兄貴のような先輩」に勉強や課外活動を教わり、また成長して自分が教える側にまわる。
この経験を通して子どもたちが成長する効果が、6年間のスパンがある中高一貫校では顕著に現れるそうです。
この点はこの本だけではなく、他の学校の説明会でも聴いたことがあります。
中高別学だと先輩との年の差は1〜2歳。中学1年生にとって一番の先輩となる中学3年生は、まだ思春期・反抗期の真っ只中です。
この中学3年生を一番年長の先輩として「お手本」にするか、ある程度大人に近づいた高校3年生を「お手本」にするかの差は大きいそうです。
カリキュラム
中高一貫校では高校入試に特化した受験勉強が不要になります。
その分生まれた余裕を授業内容を深めたり、周辺知識に広げたりすることができます。
その分、小学生のうちに受験勉強をしないといけない訳ですが、学ぶ内容がある程度高度化した中学・高校時代に深く学ぶ方が、その後の大学進学をどうしたいかを自分で考えるのに良い影響があるんじゃないのかなと考えています。
教師
高校受験がないことで先生も生徒の変化をじっくり見守ることができるといいます。
思春期を迎える中学2年生、3年生も1、2年経つと落ち着くことを経験上分かっているからこそできるそうです。
高校入試に対応させないといけない中高別学だと、このような対応はなかなか難しいのではないかということです。
あとがき
いかがでしょうか。小学生のお子さんをお持ちでしたら、中高一貫校を選択肢の一つとして考えてみるのも良いのではないでしょうか。
我が家にも中高一貫校の受験を目指している息子がいます。
私自身は公立の中学から公立の高校に進学したので、分からないことだらけ。学校の見学に行ったりして、ようやく事情が分かってきたところです。
塾に行かせていると、だんだん土日に本人が動けなくなるので、もっと早くから見学などに行っておけば良かったと感じています。
今回この本を読んで、開成中は無理にしてもやはり中高一貫校に進学させてやるのが良いと感じました。
お金がかかるので親としてはしんどいのですが、本人も行きたがってますし、子供への投資ですね。
頑張ってもらえたらと思います。