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今回紹介するのは「800字を書く力」。この本は高校の国語の先生が書かれた文章術の本です。
タイトルにある「800字」というのは、原稿用紙2枚分の分量にあたります。
この本では小論文やレポート、企画書などの一つの基本のボリュームとして、この「800字」を書くための考え方を紹介しています。
文章は書くと書ける
この本で紹介している「800字」を書くための考え方とは、「文章は書くと書ける」というもの。
これは前の文章に対して、何を説明すると良いか、どう展開すると良いかを論理的に繋がるように考えていけば、文章ができあがるというものです。
本書ではこの考え方について、以下のように紹介しています。
文章はたった一行でも書いてしまうと、自動運転装置に導かれるように、延々とこれを書き継ぐことができる。そういうことを言っているのです。
この例として、数人で「たすき」をつないで、1文ずつ書いていく「リレー作文」を挙げています。実際に授業で高校生が作成した「リレー作文」が紹介されていますが、一人が最初に書いた1つの文章に対して、次の人がその続きを書いていくことで作文として立派に成立する文章ができあがっています。
「書き出しの一文」はでたらめでも良い
文章を書く際に個人的に一番ハードルと感じるのは「書き出しの一文」です。
これに対する、この本の答えは「良い文章を書いてやろう」という「自己愛」を捨てること。
まずは思いつきでもハッタリでも良いからとにかく書いてみると良いとしています。
実際、ブログを書いていて書き始めてしまえば案外すんなり書けるということがよくあります。
気負いせず、書き始めてしまえば、そこから不足する内容を説明していくことで、文章が成立します。
また、その最初に書く内容としては、文章の「起承転結」の「起」に結論を持ってくると良いとも書かれています。
最初にまずは結論を書いてしまうことで、そこから話をつなげようと論理を展開していく方が、結論をもったいぶって最後に持ってくるよりも内容が深まっていくと紹介されています。
とにかく書き始めてみる
最近「記事がまったく書けない病」にかかっています。更新頻度もがた落ちですし、しばらく書かないと書く文章が頭に浮かんできません。
今回のこの本は「ブログ筋」を再度鍛えるためにも、まず何かを書いてみる。そのための心構えとして意識しておきたい内容が書かれていました。
本書では、今回ご紹介した内容以外にも、読者に飽きさせないための文章の展開のコツや、「書ける」ようになるための文章の読み方についても紹介されています。
内容的には学生時代の国語の授業を思い出す内容でしたが、文章を読む際の観点が分かりやすく解説されていて、こういう先生の授業を受けたかったと思える内容でした。
これまで文章術の本をたくさん読んでいますが、この本はこれまで読んできた本とは違った観点で書かれた一冊でした。
ブログなどで文章を書く機会がある方は、一読してみると文章を書く際の新しい視点が手に入ると思います。ぜひ読んでみてください。