この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。
やりたいことや勉強したいことがあるけれど、仕事に追われて取り組む時間がない。
樺沢紫苑さんが書かれた『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』は、こういう人のための本です。
樺沢さんは精神科医でありながら、何冊もの著書を書かれている作家でもあります。
忙しいはずの生活の中でどのように本を執筆する時間を確保しているのか。
そのノウハウを精神科医の立場から、脳の働きを考慮した科学的な根拠に基づいて解説したのがこの本です。
時間を最大限に活用して、最高の人生を取り入れる。今回は本書から、そのための4つの原則をご紹介します。
最高の人生を手に入れる4つの原則
「集中力」を中心に時間を考える
よく寝て脳が十分な休息を取った後や、締め切り間際で追い込まれた時、いつもより作業が進んだ経験はありませんか?
その鍵は「集中力」です。
集中して取り組むことができれば、同じ作業を進めるにしても、そうでない場合と比べて生産性が上がります。
つまりそれだけ時間を有効に使うことができているということです。
この本では集中力が高まる時間帯を「脳のゴールデンタイム」と名付けています。
例えば、朝の2〜3時間や休憩した直後などが、この「脳のゴールデンタイム」です。
「脳のゴールデンタイム」に文章を書いたり資料を作ったりといった、集中力の必要な仕事を行い、そうでない時間帯に事務作業のような集中力の不要な作業を行うよう、時間の使い方を意識することで時間を効率的に使えるようになります。
「集中力の高い時間に、集中力の必要な仕事をする」。
これが第1の原則です。
集中力を「リセット」して時間を生み出す
本書で紹介している時間術は、集中力を意識して有効に活用することで、同じ時間でもたくさんの仕事をこなせるようにするものです。
集中力を意識して高めることは難しいそうですが、下がった集中力を高めることは簡単だそうです。
それは適切なタイミングで「休息」「リフレッシュ」の時間をはさむことです。
最も有効な「休息」は「睡眠」。睡眠時間を7時間以上にすることで、集中力アップとそれによる時間創出効果が期待できると本書では紹介しています。
また、集中力の落ちた午後や夜に頭と身体をリセットする「裏技」として、60分から90分の「有酸素運動」が紹介されています。
「有酸素運動」によって、脳を育てたり、意欲を高める脳内物質が分泌されて、集中力が高まるのだそうです。
アメリカ式の時間効率を手に入れる
3つ目の原則では「集中力」だけではなく、仕事の効率を高めるための「仕事術」も駆使すること。
そのお手本として、本書が紹介しているのは樺沢さんが留学中に体験したアメリカでの仕事術です。
5時に当たり前に退社するアメリカ式の仕事の進め方を参考にして、効率よく仕事をこなして、長時間労働から解放されようというのが、3つ目の原則です。
「自己投資」のために時間を使う
最後の4つ目は、時間術によって生まれた「自由時間」の使い方についてです。
本書では以下のように書いています。
時間術によって生まれた「自由時間」を、「仕事」のために使う人が多いと思いますが、それは最悪の時間術と言わざるをえません。
(52ページ)
では「自由時間」は何に使うのか。
本書では「自己投資」「能動的娯楽」「楽しむ」ために使うべきだと書いています。
自己成長に繋がることや時間を使ってスキルアップをすることでさらに自由時間を生み出す、そうして生まれた時間を人生を楽しむことに費やすのが本書の最終目標だそうです。
科学的根拠に基づいた脳の有効な使い方をしよう!
今回ご紹介した4つの原則は、あくまでこの本の序章部分です。
この原則に沿うためには実際にどういう方法があるのかが、これ以降にたっぷりと紹介されています。
内容がとても濃いので、本書の内容をマインドマップに書いたのですが、参考になる箇所が多すぎて細かすぎるマップになってしまうほど。
脳の仕組みを踏まえた、非常に効果的なメソッドが書かれたこの本。時間が足りない、もっと時間をうまく使いたいと考えている人は必読です。ぜひ読んでみてください。