大量の情報を短時間に覚えられるようになる方法「一流の記憶法」by 六波羅 穣

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「世界記憶力選手権」という世界大会があるそうです。

ランダムに並んだ数字を何桁覚えられるかや、トランプ52枚の並びを何秒で覚えられるかで競われるのだそうです。

こういった世界大会に出る人たちが、どのように大量の情報を記憶しているのか。その要点さえ分かればだれでも大量の情報を短時間で覚えられるようになります。

今回読んだ「一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく」では、記憶に関するいくつかの原則と、具体的な記憶術を紹介しています。

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一流の記憶法とは?

短期記憶から長期記憶へ変えるための方法

この本でまず紹介されているのは、記憶のメカニズム。

私たちが外部から受け取った情報は、まず目や耳が一瞬感じた感覚記憶になります。この感覚記憶は意識しないとすぐに忘れてしまいます。目で見た文字や、聞いた音って、その一瞬は覚えていますが、意識しないとすぐ忘れますよね。これが感覚記憶です。

感覚記憶として受け取った情報のうち、意識した情報が残るのが短期記憶です。読んでいる本の内容や、会話の内容に意識を向けることで、短期記憶に残ります。

私たちが一般に「覚えている」という情報は、この短期記憶の中から、さらに長く記憶しておける長期記憶に情報が保存されている状態を指します。

では、覚えようと意識して短期記憶に保存された情報を、長期記憶に移すにはどうすれば良いのでしょう?

それは「繰り返し思い出す」想起練習をすることです。

ただ、短期記憶にはっきりと情報が残っている状態でその情報を思い出すことを繰り返しても、正しい想起練習にはならないそうです。

例えば、学生時代に英単語を覚えるために単語帳を見て覚えた後、目を閉じてブツブツと暗唱して覚えた気になっていました。でも、これは短期記憶に入れた情報を短期記憶から取り出しているだけ。

そうやって覚えた気になっていた内容は長期記憶にきちんと移っていません。実際、試験本番ではうまく思い出せなかった経験が多々ありました。

では、どうすれば良いのか。それは「長期記憶から情報を引き出す」ように練習をすることです。

具体的には以下の方法が紹介されています。

5秒後に思い出せたら 、次はより長い間隔をあけてから思い出します 。それでも思い出せたら 、さらに間隔をあける 。このように 、次第に想起の間隔をあけていく方法を延長リハ ーサルまたは間隔伸長法といいます 。

徐々に間隔を開けることで、長期記憶に情報を定着させることができるそうです。この本の中で実際に同じ内容を単に繰り返して覚えてみるのと、間隔を徐々に空けて覚える方法でそれぞれ記憶をしてみる練習問題が用意されていて、その違いを実感することができます。

そもそもどうやって記憶するか

覚えた情報を長期記憶に定着させる方法は上記のとおりですが、そもそも大量の情報をどうやって記憶するのか。また、長期記憶に情報を定着させても、そこから必要な時に情報を引き出す(思い出す)ことができないと意味がありません。では覚えた情報をどうやって思い出すのか。

そのためには、記憶する際に思い出す際の「とっかかり」になる手がかりを一緒に覚えておくと良いそうです。

この本ではその具体的な方法として、以下の記憶術を紹介しています。

  1. 関係法
  2. 語呂合わせ法
  3. 頭文字法
  4. 一連法
  5. 音楽活用法
  6. 物語法
  7. 連想結合法
  8. 変換記憶術
  9. 数字形システム・数韻システム
  10. 数字イメージ変換システム
  11. ペグ法
  12. 身体部位法
  13. イメージ式ペグ法
  14. 場所法

このような記憶術を活用することで、円周率を何桁も覚えたり、短時間で歴史の出来事と年号を大量に覚えたりすることができるようになるそうです。

ここでは記憶術の名前だけの紹介に留めるので詳細はぜひ本書を読んでいただきたいのですが、「語呂合わせ法」などはその名前だけである程度想像できるのではないでしょうか。

「鳴くよ(794年)ウグイス、平安京」と年号を覚えるときに昔覚えたあの方法です。

紹介されている記憶術には、それぞれ最後にテストが付いています。それぞれ、その記憶術で本当に覚えることができるのを実感することができるようになっています。

記憶力はテクニックで身につくことが分かる1冊

いかがでしたか?

学校の勉強や資格試験で、大量の情報を記憶する必要がある方は多いと思います。この本で紹介されている記憶術を覚えておくことで、そのような場合にどう記憶すると良いのかを知ることができます。

Kindle本で価格設定も安価だったので読んでみたのですが、とても内容が濃くてお得な一冊でした。

ぜひ、読んでみてください。