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読書家と言われる方と比較するとまだまだですが、今年の初めにKindle Paperwhiteを購入して以来、読書量が増えています。
元々、図書館を活用していたのですが、そちらへの予約数も増えています。
そんな中、たまたまなのですが読書術の本を続けて2冊読みました。
ハイブリッド読書術
「ソーシャル時代のハイブリッド読書術」では、知識を使う・捨てる・新しく生み出すといった情報を扱う力(著者は「自軸」と読んでいます。)を底上げするために、リアル書店×ネット書店、ひとり×みんな、アナログ×デジタル、読む×書く、速読×熟読といった複数の手法を掛け合わせた読書術を紹介しています。
本書では、自軸は深さが必要とされる「専門性」から成る縦軸と、広さや固さが必要となる「他分野の知識」、「リベラルアーツ(教養)」という横軸から構成されていて、それぞれの軸を伸ばす目的によって複数の本の読み方を使い分けていくことが必要とされています。
コンサルタントの読書術
一方の「コンサルタントの読書術」は、コンサルタントが最短の時間で最大の効果を得るための読書方法について紹介した本です。
先ほどの自軸でいうと「専門性」を伸ばすための読書術の部分に特化している位置づけになります。
紹介されているのは、この目的のために、目的を明確にした上で本を選び、読み、そして読書を成果に繋げるための技術を解説しています。
共通点
フォーカスしている読書の目的が多少違う2冊ですが、共通に書かれているポイントがいくつかありました。
- 目的・問題意識を明確にする
考える力や専門性を身につけるための読書では、ただ漫然と本を読むのではなく、何のために本を読むのか、そして本の中で書かれていることが自分の考えと合っているのかを考えながら読書することが必要とされています。 -
リアル書店を活用する
「ソーシャル時代のハイブリッド読書術」では、ソーシャルメディアやAmazon等と組み合わせる形で読んだことのない本を探す手段の1つとして、「コンサルタントの読書術」では、1つの分野に関する本をスクリーニングするため、と目的は異なりますが、どちらの本もリアル書店の利用を勧めています。
前者では未知の本との出会いの場として、後者では実物の本によって素早く「図表の量や内容」、「奥付による定番度の判断」、「著者プロフィールによる内容の推察」を行うための場として活用方法を紹介しています。どちらも書店員のポップによる紹介や、同ジャンルの本が一定量以上あることなどを求めているため、ある程度大きな書店が対象です。 - 読むだけでなく、アウトプットに繋げる
どちらの読書術でも単に本を読むだけでなく、アウトプットに繋げる方法や技術を章を割いて紹介しています。
せっかく読んでもしばらくすると内容が定かでないことも多いので、私も最近読了後のアウトプットの重要性を感じています。
「ソーシャル時代のハイブリッド読書術」では、知識を定着させるための方法としてのアウトプットの記録方法として、アナログな読書ノートやEvernoteによるデジタルでの読書記録手法が紹介されています。また、こういったアウトプットをソーシャルメディアでみんなと共有する新しい読書の形についても触れています。
一方、「コンサルタントの読書術」では、成果に繋げるという目的に繋げるために、事前にアウトプットを設計して成果から逆算して本を読むいう考え方や、フレームワークを利用したポイントの整理方法が紹介されています。
あとがき
たまたま近い時期に読書術の本を続けて読んだのですが、どちらも似たようなことを書いているなと感じたので、記事にしてみました。
読書術と言えば、もう1冊この本が思い出されます。最近よく著作を読んでいる本田直之さんが書かれたベストセラーなので、読んだはずですが記憶が定かで無いので、近いうちに読んでみたいと思います。こういうのが読んだ後にアウトプットしていない問題ですね。今度はしっかり記録に残そうと思います。
ちなみに「コンサルタントの読書術」はKindle本ですが100円と安価です。(セール価格と言うわけではないようですが、記事執筆時点ですので購入される際は各自でご確認ください。)
コンサルタントに限らず、一つの事柄について知識を付けたい場合の読書術として基本が抑えられていると思うので、興味がある方は読んでみることをお薦めします。
一方の「ソーシャル時代のハイブリッド読書術」は、現時点では電子書籍化されていないようです。私は図書館で借りた口ですが、文中でも電子書籍について触れているのですから、電子書籍化されていると良いなと思いました。