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習慣化コンサルタントである古川武士さんの「なぜ、あなたは変われないのか」を読みました。
習慣化コンサルタントが書かれた本というと、何となく習慣化するためのテクニック的な本を予想してしまいますが、この本ではもっと深い習慣化できない根本的な理由である「心」を扱っています。
変われない原因は「ビリーフ」
「ビリーフ」とは
心の奥底で私たちの行動を左右する根深い思い込みを「ビリーフ」と呼びます。
これは幼少期に「私はこういう人間だ」「こうでなくてはならない」「これはダメ」という形で、潜在意識に刷り込まれたものです。
幼い頃に「xxxしたら駄目になってしまうよ」とか「xxxはxxxだ」と主に親に言われたことが、大人になって状況が変わっても無意識に判断の基準になってしまっているのが、ビリーフです。
本書ではこのビリーフを、自分を変えたいのに変えられない原因として取り上げています。
私は、この「ビリーフ」を学んだ後、思い当たることが多くて気になり始めた結果、セミナーで学び、最終的にカウンセリングで自分自身のビリーフを探ることになりました。
今のところ、自分にどんなビリーフがあるか分かった段階。「それは思い込みなんだ」と気付くことで、ある程度客観的に考えられるようになりつつあります。
ただこのビリーフというのは本当に根深いです。反射的に感情が反応してしまうこともまだまだ多々ありますし、私が気付けていないビリーフも、まだまだ私の潜在意識の中にはたくさん潜んでいるように感じています。
ビリーフを変えるためのステップ
ビリーフは私たちの潜在意識を何層にも覆っています。
ビリーフを変えるには、私のようにカウンセリングで他の方の手を借りるのも有効ですが、一人でもできると本書では書かれています。
その方法の一つとして、本書で紹介されているのが以下の3つのステップで行う「書く習慣」です。
- ターゲットビリーフを探る
- ネガティブビリーフを弱める
- ポジティブビリーフを強める
このステップで行うのは、まず自分の日々の感情の動きを「感情日記」として書き出すことで、自分のビリーフを「探る」こと。
次に探り当てたビリーフから変化させたいターゲットビリーフを定めたら、今度はそのビリーフを言語化して書き出して明確にします。そしてビリーフとして思い込んでいることの例外体験(私はxxxできたこともある。xxxしたらxxxできた など)を見つけて「弱める」。
最後に見つけ出した例外体験を逆に成功体験と捉えて、ポジティブなビリーフ(私はxxxできる。xxxするとxxxできる など)として「強める」。
本書では以上のステップに基づいて、典型的なビリーフに対して行った例がいくつか紹介されています。
感情日記やビリーフを書き出した具体例もそれぞれ紹介されているので、実際にやってみる際の参考になります。
まずは感情日記から
途中にも書いたように、私にはまだまだネガティブなビリーフが潜んでいるようです。
まずは本書で紹介されている「感情日記」から始めて自分のビリーフを探ることから始めてみようと思います。
変えられない人にありがちな感情の動きと、その底にあるビリーフが分かりやすい例で紹介されていて、とても面白い本でした。
「私はxxxができない」とか「xxxはしてはいけない」といった思い込みがあるなと感じたことはないですか?それがあなたのビリーフかも知れません。
もし思い当たる点があれば、本書を読むと変えるきっかけになるのではないかと思います。ぜひ読んでみてください。